添付文書 【ホストイン静注750mg】18. 薬効薬理
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【ホストイン静注750mg】
18. 薬効薬理
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18.1 作用機序
18.1.1 ホスフェニトインは、生体内でアルカリホスファターゼにより活性代謝物(フェニトイン)に加水分解されるプロドラッグである。
18.1.2 フェニトインはマウス、ラット等の最小電撃けいれん閾値やペンテトラゾールけいれん閾値に対してほとんど作用を及ぼさないが、最大電撃けいれんに対してそのパターンを変える作用があり、最大電撃けいれんの強直相を強く抑制する 13)~16)。
18.1.3 フェニトインは神経膜を安定化し 17)、シナプスにおけるpost-tetanic potentiation(PTP)を抑制する 18)。
18.2 抗けいれん作用
18.2.1 フェニトインの抗けいれん作用は、けいれん閾値を上昇させることによってもたらされるのではなく、発作焦点からのてんかん発射のひろがりを阻止することによるものと考えられている 16),19)。
18.2.2 フェニトインをマウスに静脈内投与すると、最大けいれん抑制作用は約30分後にピークとなり、その値は1.5時間持続し、以降徐々に減少する 20)。
【文献】
13)Swinyard EA. : J Am Pharm Assoc. 1949; 38: 201-4
14)Swinyard EA, et al. : J Pharmacol Exp Ther. 1952; 106: 319-30
15)Goodman LS, et al. : J Pharmacol Exp Ther. 1953; 108: 168-76
16)Rall TW & Schleifer LS. : GOODMAN & GILMAN's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th ed. Pergamon Press.1990: 436-62
17)Korey SR. : Proc Soc Exp Biol Med. 1951; 76: 297-9
18)Esplin DW. : J Pharmacol Exp Ther. 1957; 120: 301-23
19)Toman JEP. : Neurology. 1951; 1: 444-60
20)Ensor CR, et al. : Proc Soc Exp Biol Med. 1959; 100: 133-5
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