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ホーム> 医薬品Q&A >レスピア静注・経口液60㎎ >【レスピア静注・経口液60mg】16. 薬物動態

添付文書 【レスピア静注・経口液60mg】16. 薬物動態

質問
【レスピア静注・経口液60mg】
16. 薬物動態
回答
16.1 血中濃度
原発性無呼吸の日本人早産児23例[在胎週数(週)31.4±1.7、出生時体重(kg)1.5±0.4(いずれも平均値±標準偏差)]に本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5~10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時の血中未変化体濃度は、7.2~29.9mg/Lであり、薬物動態パラメータは以下のとおりであった 1)


16.2 吸収
早産児に本剤を経口投与したときの、最高血中濃度到達時間は、30分~2時間であり、速やかに吸収される 2)
早産児の経口投与時のバイオアベイラビリティは、約100%と報告があり 3)、国内外の臨床試験成績 1 )、4 )を用い推定した経口投与時の結果も同様(バイオアベイラビリティ:90%[90%信頼区間:78~101%])であった。

16.3 分布
早産・低出生体重児における報告は確認できていないものの、成人では、カフェインは速やかに吸収された後、全身に分布し 5)、血漿タンパク質結合率は、約35%と報告されている 6)
早産児の脳脊髄液にも、血中濃度とほぼ同様に分布する 7)~9)

16.4 代謝
カフェインの代謝は、成人では、肝薬物代謝酵素のCYP1A2、CYP2E1、CYP3A4等により行われるが、主としてCYP1A2により代謝され、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン等に代謝される。
早産児におけるこれらの肝薬物代謝酵素は未発達であり、本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5~10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時、これの代謝物の血中濃度のほとんどは、定量下限値(0.5mg/L)未満であった1)。しかしながら、カフェインの代謝は、生後、急速に発達し、生後7~9ヵ月で成人とほぼ同様になる。これに伴い、早産児における消失半減期(約100時間)は、生後29週以降では成人の値(2.5~4.5時間)近くに短縮する 10)。[10.参照]

16.5 排泄
早産児においては、主排泄経路は腎臓であり、大部分が未変化体として尿中に排泄される 11)。[10.参照]

16.6 特定の背景を有する患者
記載なし

16.7 薬物相互作用
記載なし

16.8 その他
記載なし

【文献】
1)社内資料:国内第Ⅲ相試験(2014年3月24日承認、申請資料概要2.5.4.1)
2)Aranda JV,et al.: J Pediatr. 1979; 94(4): 663-8
3)Charles BG,et al.: Ther Drug Monit. 2008; 30(6): 709-16
4)社内資料:米国Study OPR-001(2014年3月24日承認、申請資料概要2.5.4.1)
5)Arnaud MJ: Prog Drug Res. 1987; 31: 273-313
6)Blanchard J: J Pharm Sci. 1982; 71(12): 1415-8
7)Turmen T,et al.: J Pediatr. 1979; 95(4): 644-6
8)Somani SM,et al.: J Pediatr. 1980; 96(6): 1091-3
9)川瀬淳,他: 日本新生児学会雑誌.1983; 19(3): 422-6
10)Le Guennec JC,et al.: Pediatrics 1985; 76(5): 834-40
11)De Carolis MP,et al.: Dev Pharmacol Ther. 1991; 16(3): 117-22

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