添付文書 【ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g】14. 適用上の注意
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【ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g】
14. 適用上の注意
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14.1 薬剤調製時の注意
本剤の使用にあたっては、「取扱い方法」を熟読すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 注入前
〈効能共通〉
(1) 本剤は胸膜腔内注入のみに使用し、他のいかなる注射経路(静脈内、筋肉内、皮下、皮内等)にも投与しないこと。また、本剤を懸濁液としないで直接胸膜腔内に噴霧する方法では、使用しないこと。
(2) 懸濁液の吸引及び注入には、添付の採液針及びシリンジを用いること。
(3) 十分な胸水又は胸膜腔内の空気のドレナージを行い、十分な肺の再膨張を認めた後に本剤を胸膜腔内に注入すること。
〈悪性胸水の再貯留抑制〉
(4) 胸水のドレナージには、薬液注入用の側管付き胸部排液用カテーテルを用いること。
〈外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸〉
(5) 排気のためのドレナージには、薬液注入用の側管付き胸部排気用カテーテルを用いること。
14.2.2 注入時
(1) 本剤の懸濁液は、注入直前によく振とうし、本剤の粒子を分散させること。
(2) 懸濁液を胸膜腔内に緩徐に注入すること。
14.2.3 注入後
〈悪性胸水の再貯留抑制〉
(1) カテーテルの薬液注入用の側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュし、カテーテルをクランプすること。
(2) クランプ後、懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲で15分毎に、クランプを外すまで患者の体位を変換することが望ましい。
(3) 注入2時間後にクランプを開放し、低圧持続吸引器を用いて陰圧(目安:-10cmH 2O)で胸水を持続吸引し、1日の排液量が150mL以下(目安)になったら抜管すること。
〈外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸〉
(4) カテーテルの薬液注入用の側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュする。低圧持続吸引器により懸濁液が排液されない程度に陰圧をかける。
(5) 懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲で30分毎に体位を変換することが望ましい。
(6) 注入2時間後に胸膜癒着療法終了とし、陰圧(目安:-20cmH 2O)で排気のため持続吸引し、ドレーンから気漏の消失がみられたら抜管する。
〈効能共通〉
(7) バイアルは1回限りの使用とし、使用後は廃棄すること。